ヨガ

ヨガの片鼻呼吸で得られる5つの効果とは?3種類の呼吸法のやり方も徹底解説!

ヨガの世界は奥深く、少しレッスンしただけではその哲学を知ることはできません。

ヨガで重要とされている呼吸法についても同様です。

ヨガでは「片鼻呼吸法」という呼吸法があり、実践することでエネルギーや氣の通り、自律神経までも整えることができると言われています。

今回の記事では、ヨガにおける片鼻呼吸法に期待できる効果や具体的なやり方を解説。

ヨガの呼吸法を習得したいと考えている方は、ぜひ今回の記事を参考に練習してみてください。

ヨガにおける呼吸法の大切さとは?ストレス解消・集中力アップに効果的って本当?

ヨガにおいて重要な要素のひとつが「呼吸法」です。

ヨガはポーズをとることだけでなく、座法・呼吸法・瞑想法を体系的にまとめた健康法として誕生しました。

つまり、正しいヨガにおいて呼吸法は欠かせず、呼吸と動きのリズムをあわせることでヨガ本来の効果が発揮されると言われるほどです[1]。

ヨガの呼吸法の基本は「鼻から細く長く吸って、鼻から細く長く吐く」。

呼吸法にはいくつかの種類がありますが、「片鼻呼吸法」は自律神経を整えて、ストレス解消により心身のバランスをとる効果が期待される呼吸法だと人気を集めています。

ヨガで片鼻呼吸(ナディショーダナ)がおすすめされる理由!5つの効果からメリットを解説

それでは、ヨガで片鼻呼吸がおすすめされる理由を確認していきましょう。

片鼻呼吸では呼吸の質が高まり、主に次のような5つの効果が期待できるとされています。

酸素吸入量増加により血流が改善される

片鼻呼吸で深く息を吸い込むと、体内に入る酸素の量が増えて全身に酸素を供給できるようになります。

また、左鼻呼吸で得られる副交感神経の活性作用によって血管が拡張され、血流が改善されるという効果も。

その結果、全身に素早く酸素や栄養を送れるようになり、身体の機能が改善されたり、全身に栄養が行き渡りやすくなったりします。

インナーマッスルの強化が促される

2つ目のメリットは、インナーマッスルの強化に役立ち姿勢やスタイル改善に効果的であることです。

片鼻呼吸に限らずヨガの呼吸法全般に言えることですが、深く長く呼吸をするヨガの呼吸は、脊柱起立筋という姿勢を維持するインナーマッスルを鍛える効果を持ちます。

基礎代謝アップによりダイエットに効果的

体内への酸素供給量が増え、インナーマッスルが強化されると、基礎代謝がアップしてダイエット効果も期待できます。

基礎代謝を高めるためには、酸素摂取量を増やすこととインナーマッスルを強化することが効果的。

激しい運動をせずとも両方の効果を叶える片鼻呼吸は、運動が苦手なダイエッターの方が基礎代謝を高める方法として役立ちます。

自律神経のバランスが整えられて全身の状態が改善される

片鼻呼吸は片方の鼻のみから呼吸をしますが、右鼻・左鼻と呼吸をする鼻により自律神経への働きかけ方が変わるとされています。

右鼻呼吸・左鼻呼吸・左右交互の呼吸を実践することにより、それぞれ異なる効果が得られるので自分の目的にあった呼吸法で効果を得ましょう。

右鼻呼吸(スーリヤべダナプラーナヤマ)の効果

右の鼻から呼吸をする右鼻呼吸では、交感神経が活性化されます[2]。

交感神経とは活動するときに活性化される神経なので、仕事中・勉強中・運動中などに働き、頭や身体を緊張させ活動状態へと整える作用を持つ自律神経です[3]。

交感神経の活性化は、集中力・思考力向上などに効果的だとされます。

左鼻呼吸(チャンドラべダナプラーナヤマ)の効果

左の鼻から呼吸をする左鼻呼吸では、右鼻呼吸とは反対に副交感神経が活性化されます[2]。

副交感神経は身体を休めたり、リラックスしたりするときに活性化され、いわゆる「疲れを癒し英気を養う」ための働きを果たすための自律神経です[3]。

睡眠改善・精神安定・リラックス効果などが期待できます。

左右交互の呼吸( アヌローマ・ヴィローマ)の効果

左鼻・右鼻と左右交互に呼吸を行った後は、血圧が低下したと報告されました[4]。

副交感神経には血管を拡張させる働きがあり、左鼻呼吸を行った後も血圧は低下したことから[4]、左右交互の片鼻呼吸も副交感神経を活性化させると考えられます。

また、交感神経・副交感神経のバランスを整えるためにも効果的な呼吸法です。

自律神経のバランスは免疫システムにも影響を及ぼし、交感神経が優位になると殺菌作用を持つ「顆粒球」が、副交感神経が優位になるとウイルスを排除する働きを持つ「リンパ球」が増えます。

ヨガの片鼻呼吸は、免疫力アップをはかりたい方にもおすすめの呼吸法です。

ヨガの片鼻呼吸のやり方とは?

自律神経のバランスを整えたり、ダイエット効果があったりとさまざまなメリットを持つヨガの片鼻呼吸。

それでは、実践するためにはどのようにすればよいのでしょうか?基本姿勢から呼吸の手順まで詳しく解説します。

片鼻呼吸をするときの準備と基本姿勢

まずはヨガの片鼻呼吸に挑戦する前に、基本的な姿勢を覚えましょう。

ヨガの呼吸法ではエネルギーや氣という意味を持つ「プラーナ」を全身に通りやすくすることが大切です。背筋と胸、お腹をピンと伸ばして、安定した姿勢で座ることが基本。

床であぐらをかくのが理想ではありますが、椅子に座っても構いません。ご自身にとって安定性のある姿勢で座りましょう。

親指と人差し指が触れるか触れないかくらいの距離を保ち、円を作って、それぞれの手を両方の膝の上に置いてください。

これから3種類の呼吸法を解説しますが、いずれの片鼻呼吸でも共通するのは、ゆっくりと長く細く呼吸をし、吸うときと吐くときのカウント数を同じにすることを意識して実践しましょう。

右鼻呼吸(スーリヤべダナプラーナヤマ)のやり方

それでは最初に、右鼻呼吸のやり方をご紹介します。

右手の薬指を左鼻にあてたら、右の鼻から息を吸い、右親指と薬指で鼻をつまむように両方の鼻をふさいで呼吸を止めて4カウントキープ。

薬指のみを離したら左の鼻から息を吐きます。

左鼻呼吸(チャンドラべダナプラーナヤマ)のやり方

次に、左鼻呼吸のやり方を見ていきましょう。

右手の親指を右の鼻にあてたら、左の鼻から息を吸い、右親指と薬指で鼻をつまむように両方の鼻をふさいで呼吸を止めて4カウントキープ。

親指のみを離したら右の鼻から息を吐きます。右鼻呼吸と指の使い方が逆になるだけで、基本的なやり方は同じです。

右鼻・左鼻交互の呼吸( アヌローマ・ヴィローマ)のやり方

最後に解説するのは、右鼻・左鼻交互に呼吸する片鼻呼吸のやり方ですが、右鼻呼吸・左鼻呼吸を交互に行うイメージです。

まずは右手の薬指を左鼻にあて、右の鼻から息を吸い、右の親指と薬指で鼻を両方の鼻をふさいだら呼吸を止めて一旦キープします。

親指のみを離したら右の鼻から息を吐き、そのまま右の鼻から息を吸ったら親指で再び右鼻をふさぎ呼吸を止めて4カウントキープ。

その後、薬指のみを離して左の鼻から息を吐く…というやり方を繰り返します。

鼻づまり・鼻炎で鼻呼吸が苦しい人の片鼻呼吸のやり方

ヨガの片鼻呼吸には、鼻づまりや鼻炎を改善する効果もあるとされています。

しかし、「鼻が詰まっている状態で片鼻呼吸に挑戦すること自体がつらい…」という方もいるはずです。

どうしても鼻での呼吸が難しければ、口から吐き出しても構いません。

口での片鼻呼吸を続けている間に、鼻づまりや鼻炎が解消される可能性も考えられますし、最初は苦しいと感じても、慣れてきて鼻呼吸ができるようになることも。

口を使った呼吸でも良いので、「長く細く呼吸をする」ことを意識しながら挑戦してみてください。

片鼻呼吸の習得が難しければスタジオ利用のプライベートレッスンに通ってみては?

ヨガにおける片鼻呼吸のやり方を解説しましたが、もし自宅での習得が難しければ、ヨガクラスでのレッスンでインストラクターに教えてもらうのが一番の方法です。

プライベートレッスンであれば月会費や入会金が高くなりがちですが、比較的安価なグループレッスンやフリー会員制を利用したプログラムや、特別レッスン・無料体験レッスンなら手頃な体験料で教えてもらえることもあります。

各スタジオでは新規会員のためのキャンペーンも定期的に開催されています。

店舗のキャンペーン情報をチェックし、レッスン数の少ないトレーニングを選べばリーズナブルな料金でレッスンを受けることもできるはずです。

片鼻呼吸は睡眠改善・血圧低下・免疫力向上効果も!日常生活に取り入れて実践してみて

片鼻呼吸には神経に働きかけリラックス状態を作り出したり、ダイエットに効果的であったり、免疫力アップをはかれたり…とさまざまな効果がありますが、その他にもデトックス効果や鼻小さくなる効果などが期待できるとも言われています。

心身ともにメリットが得られ、女性はもちろん男性にもおすすめできるヨガの片鼻呼吸。

まずは1か月間、生活の中で続けてみてはいかがでしょうか。

ヨガの片鼻呼吸は今回の記事や動画を参考に習得することもできますが、本格的にヨガやピラティスに取り組みたいという方は、体験取材などの情報をもとにおすすめレッスンを探してみてください。

ヨガ初心者の方でも呼吸法の習得なら気軽に取り組んでいけるはずです。

 

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