自転車用ウェアの中でも「縁の下の力持ち」のような存在であるサイクリンググローブ。
着用しているときとしていないときとでは、ロードバイク走行の快適性が全く変わります。
グローブをまだ持っていないというサイクリング初心者の方は、装着することのメリットを知って、ぜひ一度使ってみてください。
今回の記事では、初心者の方のグローブ購入ガイドとして、選び方のポイントやサイクルブランドのおすすめモデルをご紹介します。
サイクリンググローブは必要?装着することの必要性を検証!
それでは最初に、サイクリングでなぜグローブが必要なのか、必要性について解説していきます。
サイクリンググローブは、ただの手袋ではありません。サイクリングを快適にしてくれるためのさまざまな機能性を誇るものです。
クッション性により疲労を軽減させる
サイクリンググローブには衝撃吸収性があります。
耐衝撃性能により、路面から自転車に伝わる衝撃を吸収し、腕の疲労を軽減させることが役割のひとつ。
疲労を感じられにくくなるだけでなく、ハンドルの操作性も改善してくれます。
転倒時に手を怪我から守る
サイクリンググローブの最もわかりやすい機能性が、転倒時の怪我から手を守ってくれるというものです。
クロスバイクやロードバイクの平均時速は、20kmにも及びます。
20km/時の状態で転倒したとしても、グローブをはめていれば怪我が深刻化することはありません。
寒さや日焼けを防ぐ
グローブであることから、当然、手袋としての役割も果たします。
向かい風が冷たい冬の時期には防寒用として、強烈な紫外線が降り注ぐ夏の時期には日焼け予防にと、手袋としての機能性も欠かせません。
サイクリンググローブはどう選ぶ?選び方を7つのポイントからチェック
自転車手袋を選ぶ際には、ご紹介する7つのポイントをチェックして、機能性の高いものを選ぶことがおすすめ。
価格だけで選んでしまわないように、必ず「自転車用」として機能するか確認してください。
まずはグローブの種類を選ぼう
グローブ選びの第一段階は、グローブの種類を選ぶことです。
ロードバイク用として販売されているグローブには、「ハーフフィンガー」と「フルフィンガー」の2種類があります。それぞれの特徴を確認しましょう。
ハーフフィンガー
ハーフフィンガーグローブは、指先がない「指切り」とも呼ばれているグローブのこと。最大のメリットは、夏でも暑くないことです。
指先がないことから蒸れにくく、通気性が良いことが特徴となりますが、防寒性やUVカット性能は低くなります。
フルフィンガー
フルフィンガーグローブは、手首から指先までをすっぽりと覆うタイプのグローブ。
防寒や日焼け予防、怪我予防を目的とするならフルフィンガーがおすすめです。
ただし、真夏にフルフィンガーを装着していると、暑く蒸れます。
衝撃吸収GELの素材と衝撃吸収性は十分か?
グローブの種類を選んだら、次に衝撃吸収の性能が十分であるか確認しましょう。
ゲルパッドが入っていればクッション性は高いと考えられますが、あまりに生地が分厚いとハンドルを握りにくくなることから注意が必要です。
必要な機能が備わっているか?
それでは次に、「サイクリンググローブ」として必要な機能性が備わっているか確認していきましょう。必要とされる機能性は次の6つです。
伸縮性
ストレッチ性が低いグローブは、サイクリングなどのスポーツには向きません。
ハンドルを操作しづらくなることから俊敏な動きが取りにくくなり、ハンドル操作ミスや事故のリスクを高めます。
伸縮性が十分であることは絶対にチェックしたいポイントです。
透湿性
透湿性とは、グローブ内部の蒸れを逃がす性能のこと。
サイクリング中は手にも汗をかくため、透湿性が高く、内部が蒸れにくくなっている製品の方が快適です。
防寒性・防風性
冬用のグローブを選ぶときに欠かせないチェックポイントが、防寒性と防風性です。
ポイントは、手の甲の方に防寒・防風性があること。手のひら側は蒸れやすいため、透湿性を重視している製品がおすすめです。
防水性
防水性があるグローブであれば、雨の日のサイクリングにも大活躍してくれます。
雨を弾かず、水分を吸収するような素材で作られたグローブは、水を吸って重量が増す上に、手を冷やす原因にもなりかねません。
UVカット加工
夏用のグローブで重視するべきはUVカット加工。
日焼け予防のためにグローブを装着するのであれば、第一にチェックしておきたいポイントです。
耐久性
サイクルパンツなどスポーツウェア全般に言えることですが、スポーツやアウトドアで使用する装備品に欠かせないものが耐久性。
擦れたり、転倒したりしたときでも、すぐに破れてしまわないような耐久力が求められます。
滑り止めのグリップ力は高いか?
ハンドル操作を確実にするためには、サイクリンググローブの滑り止め効果も確認しておきましょう。
表面にシリコン・マイクロファイバーなどの素材が使用されていれば、グリップ力が高いと判断できます。薄めの生地でできたグローブの方がグリップ力が高い傾向です。
試着をしてサイズとフィット感を確認
機能性やグリップ力に問題が見られなければ、サイクリンググローブを実際に試着して、サイズとフィット性を確認することも欠かせません。
指先は他の部位に比べて繊細な動きをすることから、手に張り付くようにフィットするサイズ感の良いものを選びましょう。
スマホの操作性が良いグローブが使いやすい
サイクリング中にスマホの操作をすることが多い方には、タッチパネルに対応した製品がおすすめ。
ハーフフィンガータイプであれば問題ありませんが、フルフィンガータイプを装着すると、スマホ操作のためにその都度グローブをとらなければなりません。
タッチパネル対応のグローブであれば、はめたまま操作でき便利です。
サイクルウェアとデザイン性が合うことも大切
サイクリングを楽しむためには、スポーツバイク用グローブとウェアのデザイン性がマッチすることも大切。
サイクルウェアが全身おしゃれにキマれば、サイクリングに対するモチベーションも自然と上がるはずです。
【メンズ&レディース兼用】ロードバイク用に最適なサイクリンググローブ
サイクリンググローブの選び方を把握したら、次は、人気メーカーから販売されている製品の中でも、特におすすめのモデルを確認していきましょう。
男女兼用のモデルのみをピックアップしたため、性別問わず使えます。
春夏用のおすすめサイクリンググローブ
春から夏にかけての季節におすすめのサイクリンググローブです。
通気性に考慮していたり、接触冷感素材を使用していたりと、夏の暑さに対応できる製品が揃っています。
【パールイズミ】スリップオン グローブ
レースにも対応する機能性を誇る春夏対応ハーフフィンガーグローブです。
手のひら部分には「ナノフロント」という素材を使用していることから、柔らかくフィット感のあるつけ心地で、吸汗速乾性にも富みます。
UPF50+の紫外線カット加工が施されていることから、日焼け予防には最適。
親指部分に汗拭き用のフリース生地がついているなど、使いやすさに細かく配慮したモデルです。
【シマノ】エアウェイ グローブ
グリップ力を高めるために、手の平部分に合成皮革を使用し、パッドによる衝撃吸収性も抜群のシマノ製ハーフフィンガーサイクルグローブ。
パワーニットメッシュ採用で通気性も良く、UVプロテクション仕様であることから夏用グローブとしての機能性は抜群です。
カラーバリエーションはブラック・ブルー・レッド・イエローの4色展開で春夏ウェアにあわせやすく、女性用としてもおすすめします。
【ワークマン】接触冷感カットグローブ
コスパの良いサイクルウェアが揃うと評判のワークマンからは、接触冷感機能が搭載されたサイクリンググローブをご紹介します。
衝撃吸収パッドが少々弱いという評判ですが、980円という価格はやはり魅力的。
「とりあえずサイクリンググローブの代わりになるものが欲しい」という用途に適しています。
秋冬用のおすすめサイクリンググローブ
次に、秋から冬にかけての季節に活躍してくれる、おすすめのサイクリンググローブを3つご紹介します。
春夏用と同じく、冬用として高い機能性を誇る製品ばかりです。
【モンベル】ウィンドストッパーインシュレーテッド サイクルグローブ
夏用でも高い人気を誇るモンベル製サイクルグローブの中でも、最も防寒性と保温性が高い製品です。
内側はフリース素材が採用されていることからとても暖かで、ストレッチ性や防風性にも優れていることから、極寒のロードバイクサイクリングにも対応するグローブ。
自転車手袋立体仕様である上に、緩衝フォームで地面からの衝撃もしっかりと吸収してくれます。
【F-TUBAME】サイクリンググローブ
5mm厚のシリコンが内蔵されているパッド厚めのサイクルグローブ。
防風性・防雨性・防寒性の3つの機能を備えていることから、真冬の向かい風で手が凍える不安もありません。
ハンドルに触れる部分には滑り止め付きでグリップ力も申し分なく、ハンドル操作をミスするリスクを軽減します。
【モーゼン】サイクリンググローブ
防風性と防寒性、耐摩耗性、スマホ対応などの機能性を備えている上に、指先部分だけを露出させられる仕様になっているため、繊細な指先の作業が必要なときにも外す必要がありません。
内蔵されているパッドは「3次元衝撃吸収パッド」。腕や手の効率的に軽減してくれます。
機能性&デザイン性ともにお気に入りのサイクリンググローブを見つけて
サイクリングによる衝撃を吸収し、手を寒さや日焼け、怪我などから守ってくれるグローブは、ロードバイクでのロングライド時などには欠かせないアイテムです。
「路面からの衝撃で手が痛い…」と悩んでいる方は、ぜひ試してみてください。
ロードバイクで走っても、手袋をしていれば痛くないと感じるはず。
今回の記事では大人用のおすすめモデルのみご紹介しましたが、キッズ用サイクリンググローブも販売されています。
家族で一緒にバイクに乗るなら、ご自身用はもちろんのこと、キッズ用グローブもぜひ用意してあげて快適な走行を楽しみましょう。
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