サイクリング初心者の方から抵抗を持たれがちな装備品のひとつが「ヘルメット」。
絶対に被るべきなのか?被るとしてもどうやって選ぶのか?など、サイクリングを始めたばかりの方は、さまざまな疑問を持つようです。
結論から言えば、ヘルメットは被るべきです。
今回の記事では、なぜヘルメットを被るべきなのか、理由について解説した後に、ヘルメットの選び方やおすすめモデルについてご紹介していきます。
ロードバイク乗りにヘルメットは必要?
まず、「サイクリングにヘルメットが必要かどうか?」という点について解説していきます。
結論から言えば、「ロード用なら絶対にヘルメットは必要」です。
それほどスピードが出せないシティサイクルや折りたたみ自転車、電動自転車であれば、ヘルメットなしでサイクリングをしても、それほど大きな怪我はしないかもしれません。
しかし、ロードは一般の人が漕いでも時速20~30km。
プロのレーサーなら時速70kmを出すことも可能とされており、トレーニングを積んでいれば、一般の人でも40km程度のスピードを出せます。
時速20~30kmで走行している際に、もし転倒してコンクリートに頭を打ったら…と考えると、ロードバイク走行におけるヘルメットの重要性はわかるはずです。
ちなみに、クロスバイクの平均時速も20km程度となっていることから、シティサイクル以外の自転車でサイクリングを楽しむなら、ヘルメットは必須であると言えます。
サイクリングヘルメットの選び方
ロードバイク用として必須であるヘルメット。
実際に選ぶ際には、どのようなポイントに注意して選ぶべきなのでしょうか。
6つのポイントについて解説していきます。
ヘルメットの選び方
サイクリングの目的にあった種類を選ぼう
ヘルメットには、大きくわけて2つのタイプがあります。
機能性を重視したタイプと、カジュアルな帽子タイプにわけられますが、サイクリングの目的にあわせて選びましょう。
ロードバイクや自転車競技なら機能性を重視
スポーツバイクでスピーディーな走行を楽しみたい、レースやイベント、競技に参加したいという目的であれば、機能性を重視したタイプがおすすめ。
全体に穴が開けられており、流線型になっている外観が特徴です。
空気抵抗や暑さを和らげる効果が高く、エアフローに優れていることから、本格的な自転車走行に適しています。
街乗り・通勤通学ならカジュアルな帽子タイプ
走行を重視するわけではなく、自転車に乗って町並みを楽しみたい、通勤・通学のために自転車に乗りたいという目的なら、帽子タイプのヘルメットの方が良いでしょう。
カジュアルな普段着にもあわせやすく、街乗りで装着していても違和感がありません。
いちばん重要なポイントは「サイズ」と「フィット感」
どちらのタイプのヘルメットにするか決まったら、最も重要なポイントとなる「サイズ」と「フィット感」を確認してください。
「アジアンフィット」と呼ばれる丸い形状のロードバイク用ヘルメットは、日本人の頭にフィットしやすいと言われています。
しかしもちろん、店頭で実際に試着してみて、ご自身の頭周りにフィットすることを確かめるべきです。
サイクリングヘルメットの正しいサイズ
サイクリングヘルメットのサイズ展開は、「Sサイズ」「Mサイズ」「Lサイズ」などのように、頭囲によりわけられています。
実際に装着したときに、頭の左右に隙間が空くようであればフィットしていません。
また、頭全体を覆えない、頭が締め付けられているような感覚がある、頭のどこかに当たっている…という状態であれば、小さすぎると判断してください。
ストラップ調整
ちょうどよいサイズのヘルメットが見つかったら、ストラップも装着して再度フィット性を確認しましょう。
ストラップは指が1本入るくらいのゆとりがあることが望ましいですが、ゆとりがありすぎると万が一の事故の際に外れてしまうリスクもあります。
アジャスター調整
ストラップを装着して確認したら、最後にアジャスターを調整して頭にフィットさせます。
ヘルメットを前後左右に動かしてみて、大きな隙間ができなければサイズ感に問題はありません。
快適な走行のためには「軽量性」も重要
走行の快適性を損なわないためには、できる限り軽量なヘルメットを購入したいもの。200g以下であれば軽量モデルと言えます。
実際に頭に装着したときに、重量が負担にならないものを選ぶようにしてください。
「安全性」の高い製品を選ぶ
次に、安全性の高いヘルメットの選び方をご紹介します。
「視認性の高さ」や「安全規格」などがわかりやすい安全基準となりますが、耐衝撃性の高い「カーボン」という素材を使用していることなども基準のひとつです。
事故を予防するためには「視認性」の高いカラーを
自転車事故を未然に防ぐためには、視認性の高いカラーリングを選ぶことが大切。
ブラック、ダークブルーなどの暗い色よりも、レッド、ピンク、イエローなど、明るい色味のヘルメットを選んだほうが、自動車運転手の注意を引くことができ安全です。
安全基準をクリアしていることを確認
スポーツ自転車用ヘルメットには、いくつかの安全規格が設けられており、安全規格の基準をクリアしている製品であれば、ある程度の安全性が確保されていると考えられます。
代表的な安全規格は次のとおりです。
安全規格名 | 認証団体 | 安全基準 |
SG規格 | 製品安全協会 | 一般消費者の身体を保護する性能があると認められている |
JCF公認/承認 | 日本自転車競技連盟 | 同連盟の安全検査をクリアしている |
CE | 日本規格協会 | EU加盟国に輸出するための安全基準条件を満たしている |
CPSC | アメリカ合衆国消費者製品安全委員会 | 全世界において標準となっている安全規格 |
SNELL | スネル記念財団 | バイクを含むヘルメットの規格 |
国内で販売されているヘルメットでは、JCF公認・JCF承認製品が多いですが、SG規格かJCFの規格がついていれば安全性に問題はないと考えられます。
インナーパッドの有無を確認
ヘルメット内部には、ほとんどの場合インナーパッドがついていますが、稀についていないものもあります。
インナーパッドは汗を吸収したり、寒さを防いだりなどの効果があることから、ついているヘルメットの方が使いやすくなるはず。
また、夏用ヘルメットを購入するなら、取り外して洗濯できるインナーパッドがついているモデルの方が衛生的です。
好みのデザインであることも大切
最後に、好みのデザインであることもヘルメット選びには大切です。
ヘルメットは目立つ装備品だからこそ、ご自身が「素敵だ」「気に入った」と思えるデザイン性のモデルを選びましょう。
サイクリングは自転車を楽しむものですから、「もっと走りたい!」と思わせてくれるようなヘルメットを探してください。
おしゃれ度の高い人気モデルは?エントリーモデルとしておすすめのサイクリングヘルメット
これからヘルメットを購入したいとお考えの方に向けて、おしゃれ度が高いと評判になっている商品を、目的・年齢別にご紹介します。
男性用・女性用ヘルメットは、自転車に乗る目的にあわせて2種類ずつピックアップしましたが、子供向けヘルメットは年齢別にカテゴリー分けをしました。
評判のヘルメット
メンズ・レディース:おすすめのロードバイク・レース用ヘルメット
最初にご紹介するのは、機能性重視、レース参加を目的とした大人用ヘルメットです。
価格が安く、機能性と安全性が高く、おしゃれなモデルを人気メーカーの製品の中から選びました。
【オージーケーカブト】FIGO
「JCF公認」の安全規格がついているヘルメット。
自転車レース参加に対応していますが、価格は6,000円前後と比較的安価です。
また、後頭部部分についているダイヤルを回すことで、サイズを3段階に調整できるという機能も大変便利。
ロードバイク初心者の方なら、「FIGO」を購入すれば間違いありません。
【Shinmax】ヘルメット
税込3,000円と破格のヘルメット。Shinmaxのヘルメットの最大の特徴は、LEDライトが搭載されており、夜間も安全にサイクリングが楽しめるということです。
また、3種類の形状に変化させられることから、好みのデザイン性にしやすく、目的にあわせて形状を変えることも可能。細かな部分に気を利かせているヘルメットです。
メンズ・レディース:おすすめの街乗り・通勤・通学用ヘルメット
次にご紹介するのは、大人用のカジュアルヘルメットです。
普段着にもあわせやすいカジュアルなデザインで、街中の風景にも溶け込めるモデルをピックアップしました。
【BBB】メトロ BHE-55
ダークブルーの本体に、ライトブラウンのバイザーが印象的で、女性にもおすすめのモデル。シェル製の高耐久モデルである上に、虫よけネット、リフレクターも完備。
カジュアルでラフな印象でありながら、街乗りサイクリングのために十分な機能性を誇ります。
【オージーケーカブト】ヘルメット CS-1
カラーリング・デザイン性が、そのままキャップのようになっているヘルメットです。
まるでコットン生地のような外観で、普段着にもあわせやすく、街中で装着することの抵抗感を感じさせません。
通気性も高く、通常の自転車走行であれば十分な機能性です。
4歳以上の子供におすすめのヘルメット
自転車に乗るなら、小さな子供でもヘルメットは必要です。
そこでここからは、子ども用ヘルメットとしておすすめのモデルをご紹介していきます。
まずは、4歳以上の子供に対応する製品です。
【ブリヂストン】エアリオ
流線型になっているレース用ヘルメットの形状であり、通気性が良いことが最大の魅力。
子供がたくさん動いて汗をかいても、ベンチレーションシステム搭載でしっかりと蒸れを防ぎます。
6歳以上の子の自転車用ヘルメットは中学生以上でもかぶれるフリーサイズであることから、子供の成長にあわせて買い換える必要がありません。
【ナットケース】ヘルメット
ナットケースのヘルメットは、カラフルでポップなデザインが目を引くモデル。
元々がアメリカ製であることから、日本ではなかなか見られない個性的なデザイン性となっていることと、さらに国際基準の安全性をクリアしていることが最大の特徴です。
ジュニア用:1~3歳の幼児におすすめのヘルメット
3歳以下の小さなお子様には、子供用ではなく、ジュニア用のヘルメットを購入しましょう。
小さな子でも装着しやすい、ふんわりとしたかぶりやすいヘルメットをご紹介します。
【オージーケーカブト】PINE
大人向けの自転車用ヘルメットも多数販売しているオージーケーカブト。
ジュニア用として発売されているモデルの特徴は、軽量化に成功した210gという軽さと、可愛くも落ち着いたカラーリング。
6種類のカラーバリエーションで、性別を問わずに選択可能。SGマークがついており、大切なお子様の頭を衝撃からしっかりと守ります。
【ジョイパレット】カブロヘルメット
小さな子が喜ぶ、アンパンマンやトーマスのイラストが描かれたかわいいヘルメット。
ただし見た目がかわいいだけではなく、リフレクターがついていたり、インナーパッドが取り外し・洗濯可能であったりと、ヘルメットとしての機能性も十分です。
安全なサイクリングに必要不可欠!お気に入りの自転車用ヘルメットを見つけよう
どのようなスポーツであっても、行うなら安全対策が必要です。
シティサイクルなどの機種ではおざなりにされがちなヘルメットですが、ロードバイク歴の長い人がかならず装着していることからもわかるように、安全対策として必要な装備品。
おすすめのモデルを合計8つご紹介しましたが、この他にも、シールドを搭載した「ベル」というブランドのヘルメットや、よりカジュアルなスポーツサイクル用ヘルメットを求める方に人気の「カスク」と呼ばれるヘッドギアのような製品も人気。
自転車雑誌の掲載情報や販売店からの情報などをチェックして、機能性・デザイン性ともに納得できるヘルメットを見つけてください。
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