サイクリング初心者の方だと「自転車専用ウェアってちょっと恥ずかしい…」と感じるかもしれません。
体のラインにピタッとフィットするサイクルウェアは、最初は少し抵抗があるもの。
しかし、サイクリングパンツはスポーツバイクに快適に乗るために欠かせないアイテムです。
サイクリングパンツを履くことのメリットや、選び方のポイントについて、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
サイクリングパンツはロードバイクの痛みを軽減するって本当?
まずは「サイクリングパンツの必要性は?」というところから解説していきます。
一般的なジャージやスポーツウェアには不足している機能性があることが、サイクリングパンツの存在意義です。
サイクリングパンツの必要性
パッドでお尻の痛みがなくなる
自転車走行中に悩みのタネとなるのがお尻の痛み。
自転車での走行中は地面からの衝撃がダイレクトにお尻に伝わることから痛みが発生します。
特に初心者の方はサドルに体重を預けがちであることから、お尻の痛みに悩む人が多いようですが、サイクリングパンツにはお尻部分にパッドが内蔵されていることから、お尻への衝撃が和らぎ、痛み軽減に役立ちます。
ストレッチ性が高く走行しやすい
サイクルジャージ全般に言えることですが、伸縮性のあるストレッチ素材で作られているサイクリングパンツは、下半身の動きを邪魔することがありません。
サイクリングは下半身の動きが多いスポーツであることから、ストレッチ性のないパンツを履いているとすぐに疲労感がやってきてしまいます。
空気抵抗が少なくなりスピードが出る
ピタッと肌に密着するようなサイクリングパンツは、走行中の空気抵抗を軽減してくれるため、バイクでスピードを出したいという目的に適しています。
ゆったりとしたウェアでサイクリングをすると、向かい風によってウェアがバタつき、スピードが落ちてしまうもの。
サイクリングパンツは、「速く走りたい」というサイクリストの希望に沿って作られています。
サイクルショーツは大きく分けて5種類
サイクルショーツには大きく分けて5つの種類があります。
パンツを選ぶ前に、ご自身がどの種類の製品を選ぶべきなのか把握するため、それぞれのおおまかな特徴を知っておきましょう。
パンツの種類
ショートタイプ
「ショートタイプ」とは、太ももの半分くらいまでの丈になっているサイクリングパンツのこと。
ロードバイク用として一般的によく用いられているタイプであり、初心者向け・トレーニング向けに最適です。
ビブショーツ
「ビブショーツ」はショートタイプと同じくらいの丈の長さですが、肩紐がついており、上半身も覆う形状になっていることが大きな特徴。
走行中に背中が見えたり、ウエスト周りが苦しく感じられたりすることがなく、ペダリングに集中したいという方におすすめです。
ロングタイプ
足首まであるレギンスやタイツのようなパンツが「ロングタイプ」。動きやすさはショートタイプやビブショーツタイプに劣りますが、紫外線対策ができる点が大きな魅力です。
また、裏起毛になっているタイプは保温性があり、真夏・真冬と両方のロードで活躍してくれます。
インナーパンツ
「インナーパンツ」とはショーツの代わりに履くパンツで、上から手持ちのズボンを着用して使います。
サイクリングパンツのフィット感に抵抗がある方、もっとカジュアルなウェアでサイクリングを楽しみたいという方から高い人気を誇るサイクルインナーです。
パッド付きパンツ
「パッド付きパンツ」は、比較的ゆったりとしたパンツにパッドがついているタイプ。
ショートタイプと同様の丈で動きやすく、カジュアルに着こなせることから街乗り・ロングライドの両方に対応します。
サイクリングパンツを選ぶときの6つのポイント
5つの種類が用意されているサイクリングパンツ。しかし、選ぶときのポイントは種類だけではありません。
初心者の方が初めてのサイクリングパンツを選ぶなら、次の6つのポイントに注意して選びましょう。
パンツの選び方
サイクリングの目的にあったタイプを選ぶ
まずはサイクリングの目的を考えて、目的にあったタイプのサイクリングパンツを選ぶことから始めます。
前述の5種類のパンツの特徴を把握し、目的にあったものを選んでください。
ショートライドなら?
走行距離がそれほど長くなければ、ショートタイプかパッド付きパンツがおすすめです。
ショートライドではすべてのパンツをおすすめできますが、敢えて選ぶなら、比較的ライトな用途に向いている2種類のサイクリングパンツが適しています。
ロングライドなら?
ロングライドにおすすめするのは、ビブショーツかロングタイプです。
長時間に渡る走行では、ウェアがずれてきてしまったり、日焼けをしてしまったりするもの。
しかしビブショーツならずれる心配はなく、ロングタイプならUVカット機能で紫外線から肌を守れます。
街乗りなら?
街乗りやポタリングにおすすめなのは、インナーパンツかパッド付きパンツ。
インナーパンツの上にストレッチ性のあるボトムスを履けば、街中で浮いてしまうこともありません。
パッド付きパンツはサイクリング用のパンツですが、フィット感がないことからカジュアルな印象です。
目的にあった素材でクッション性のあるパッドを選ぶ
サイクリングパンツを選ぶときの重要なポイントが「パッド」です。
パッドの素材やクッション性は製品により異なるため、目的に合っていて、クッション性が高いものを選ぶようにしましょう。
ショートライドであれば薄くハリのある素材で作られたものを、ロングライドには衝撃吸収力が高いゲルパッドやシリコンパッドが向いています。
サイクリングパンツのサイズは「骨盤」で選ぶ
サイクリングパンツのサイズ選びは一般的なパンツと異なり、骨盤部分のサイズ感で選ぶことが基本。
長さではなく骨盤部分のフィット感を重視して選んでください。もしサイズ選びで迷ったら、少し小さめサイズがおすすめ。
ストレッチ素材が使われていることから、小さめでも圧迫感を抱くことはありません。
フィット感重視なら「シームレス」「フラット縫製」がおすすめ
肌に密着するサイクリングパンツを選ぶには、体にフィットしていることも大切。
適切なサイズのものを選ぶこともポイントですが、シームレスやフラットなど、縫製に工夫が施されている製品を選ぶと装着感抜群です。
縫い目はサイクリング中の痛みの原因となるため、縫製もチェックしてから選びましょう。
吸汗速乾素材使用で機能性の高いものを選ぼう
候補となるサイクリングパンツが絞れたら、次は素材と機能性を確認してください。
必ず確認したい機能性は次のとおりです。
- 吸汗速乾性
- 通気性
- 伸縮性
- 耐久性
特に吸汗性と速乾性は大切で、吸汗速乾素材を使用しているパンツであれば、サイクリング中の汗による不快なベタつきを抑えてくれます。
生地の素材とともに機能性の充実度を確認することは、実用品である以上非常に重要なポイントです。
色はブラックがおすすめ
サイクリングパンツにはさまざまなデザインのものがありますが、カラーはブラックを選ぶことをおすすめします。
ブラックをおすすめする理由は、雨や汗で濡れても透ける心配がないため。サイクリングパンツはインナーを履かずに着用するため、透けてしまうホワイトは危険です。
女性ならサイクルスカートで隠せますが、メンズ用ショーツを履かない男性は隠しようがありません。
肌に密着するウェアなので、透け予防にも十分気を配りましょう。
タイトなパンツは恥ずかしい…大人気のカジュアルサイクリングパンツ
フィット感のあるサイクリングパンツは、自転車ウェアとして高い機能性を誇ります。
しかし、レーサーでもなく、ロングライドに出ることもないサイクリストにとって、フィット感のあるウェアは恥ずかしいと感じられがち。
そこで、カジュアルなウェアを探している方におすすめのパンツをご紹介します。
カジュアルなパンツ
【メンズ・夏用】パールイズミ|サイクルクロップドパンツ
パールイズミのサイクルパンツの中でも、特にカジュアルな雰囲気で日常着としてもおすすめできる製品です。
七分丈のサイクルパンツは夏に履きやすく、UVカット仕様・抗菌防臭・吸汗速乾と、夏場のサイクリングを快適にしてくれる機能性が満載。
カジュアルなメンズ用ウェアとして高い人気を誇ります。
【メンズ・冬用】カペルミュール|鹿の子ニットロングパンツ
カペルミュールの七分袖サイクルパンツのデニムはストレッチなので走りやすい(*⁰▿⁰*) 通勤に使える! pic.twitter.com/gi7mxO1gYA
— 茶玄🇯🇵豆麦 (@chagenX) October 1, 2018
一見すると普通のメンズ用パンツにしか見えませんが、腰が見えないように後部が長めにカッティングされていたり、安全性のためにリフレクターが搭載されていたりと、サイクリングに必要な機能性が充実したパンツです。
もちろん、サイクリング時だけでなく、普段着として着用しても違和感がない仕上がりで、活躍の場が多くなること間違いなしです。
【レディース・夏用】パールイズミ|コールドブラックUVタイツ
フラット縫製のUVカットサイクルタイツです。肌にフィットするロングタイプのパンツですが、サイクルスカートと合わせれば一般的なレギンスのように着用可能。
女性に嬉しいUVカット機能もついている上に、フラット縫製で肌へのストレスを感じません。
肌が弱い、日焼けが気になるという女性におすすめします。
【レディース・冬用】モンベル|サイクル ライニングパンツ
モンベルのサイクリングパンツは、街着のようなカジュアルな製品が豊富に揃っています。
ご紹介するレディース冬用サイクリングパンツは、裏地がついていて保温性に富みますが、全面がストレッチ素材で作られていることから動きを邪魔することはありません。
着用したままでパッドを取り外すことができ、サイクリング観光やポタリングで、歩行をメインにしたいときは簡単に取りはずせます。
リーズナブルに揃えるならファストファッションブランド
サイクルウェアブランドのおすすめパンツをご紹介しましたが、初心者の方の中には「もっとコストをかけずに揃えたい」という方もいるはずです。
サイクリングパンツの代用を探すなら、ファストファッションを活用してはいかがでしょうか。
パンツの代用ブランド
ワークマンのおすすめサイクリングパンツ
ワークマンでは、作業アイテム以外にも力を入れていて、アウトドア向けブランドやスポーツウェアブランドも展開しています。
もちろんサイクルパンツとして活用できる機能性が高い製品も多々あり、特に「3Dジョガーパンツ」はサイクリストから注目を集めるパンツです。
約2,000円という価格ながら伸縮性が高く、深めのポケットは走行中の貴重品の落下を防いでくれます。
裾部分にはゴムが入っていて絞り気味のデザインになっていることから、チェーンに裾が擦れにくくサイクリングに最適です。
またワークマンのジョガーパンツは、カジュアルなデザインなのでサイクリングパンツとしてだけではなく、リラックスウェアとしても使えます。
1本持っていると、様々なシーンで活躍しそうです。
ユニクロのおすすめサイクリングパンツ
ユニクロもスポーツ向けの製品を多く販売しています。
特に自転車用として活用度が高いのは、「ドライEXパンツ」や「ドライストレッチEZショートパンツ」。
ドライEXシリーズはメッシュ加工で通気性が良く、ストレッチ性もあるため夏場のサイクリングにおすすめ。
ユニクロのサイクリングウェアは価格も安価なので、「とりあえずサイクリング用のウェアが欲しい…」と考えている初心者の方は、ユニクロに行けば一式が揃うと思われます。
フィット感を重視する方には「エアリズムシリーズ」も良いでしょう。
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お尻への衝撃を和らげるために自転車用ウェアは必須
サイクリングパンツはレーパンのようにピタッとフィットする外観から、「恥ずかしい…」と感じてしまう人もいるようです。
しかし、サイクルロードに行くならサイクリングパンツは必須アイテム。パフォーマンスを向上してくれるだけでなく、お尻の痛みも軽減してくれるためです。
最近では、ゆったりとしたシルエットのサイクルパンツも増えてきていることから、フィット感の高さに抵抗がある方におすすめできる製品も多数揃っています。
サイクルブランドとして人気のシマノなどからも販売されていますし、おしゃれなサイクルパンツはまだまだたくさんあります。
ご紹介した選び方のポイントを参考に、初めてのサイクリングパンツを選んでみてください。
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